先日のROAD STARに続いてまたパシュレーの紹介です。
何せ1年に1回ペースでしか届きませんので、入荷した時にはまとめて届きます。
販売店泣かせなやつでありますが、パシュレーにはパシュレーにしか出せない、他の車種に変えられない魅力がございます。
さて、本日のご紹介は「Guv’nor」、ガバナーと読んでください。
日本語に訳すと、親方?兄キ?みたいな感じでしょうか。すみません知識不足で良い言葉が浮かびません。
パシュレーの自転車の中では伝統的な1台で、その歴史は1930年台のレーサーへのオマージュを体現したモデルであります。
頑丈なホリゾンタルフレームに肩の下がった低いハンドルバー(ノースロードバーって言います)のシンプルな自転車ですが30年代当時はこの形がレースモデルの一般的な形でした。
ここで言う「レース」と言うのは未舗装の道(当時は舗装路なんてないので)を体力に任せてゴールからスタートまで、時には昼夜を問わず走りまくる、と言うもの。パスレースというやつです。
そんな訳で、このガバナーも非常に頑丈な作り。
日頃見かけるクロモリ製のロードバイクなんかよりは一回り太めなパイプは英国のレイノルズ社製。
531というパイプです。
レイノルズの頑丈系パイプだとモールトンTSRシリーズでも使っている525がメジャーですが、531はその前の世代。ラグ付けフレーム専用のパイプです。
ちなみにクローム+モリブデン+鉄のクロモリではなく、マンガン+モリブデン+鉄であります。
シートステーの作り方がパシュレーらしい独特の形状です。カッコいい。
そしてこのガバナーは3段変速。
こちらも英国Sturmey-Archer(スターメーアーチャー)社の3速内装ハブを使っています。
内装3段ハブは1900年当初ぐらいから生産されていたので、当時のパスレーサーもこういうのを使っていたのでしょう。
今でこそ台湾の工場に移って少々近代化されたスターミーのハブですが、相変わらずいい味出してます。
シフトレバーの操作は少々クセがありますが、カチャカチャと小気味良い音を立てながらしっかり働いてくれて、壊れにくくて、(内装ハブとしては)メンテナンス製も良いので末長く使えます。
使用しているはハブ3段変速+ドラムブレーキがついたタイプです。
前ハブも同じくスターメー製でドラムブレーキ付き。
リムを挟むタイプではないので、ご覧の通りピンストライプが入っためちゃくちゃカッコいいリムが標準装備です。
クランクはピカピカに磨き上げられています。
ペダルは三ヶ島(MKS)のシルバン。フレーム素材もや駆動系パーツも英国製で固められているのにペダルは三ヶ島。さすがです三ヶ島さん。
サドルはBrooksのB-17スペシャル。
英国のクラシックな自転車なのでこの選択肢は外せない所でしょう。
でも、よくみてみると・・・・チ、チ、チタンレール!
こんなに重い自転車なのにチタンレール!なぜ?
国内ではほぼ流通していないチタンレールのB-17。これもまたパスレーサーの風格ですね。
写真の車両は2サイズ展開のうち小さい方、身長で言うと170cm前後の方でもピッタリ乗れるサイズ感で、大きめ設計が多いパシュレーの自転車にあって割と優しめ設計です。
大きい方サイズも早めにお問い合わせいただければご用意可能かも、、、といった状況です(2022年2月18日現在)
価格は198,000円(税込217,800円)です。
売り切れてしまうと次回入荷は来年かも、という感じなのでお急ぎくださいませ。