大阪・南堀江と中津のライフスタイル自転車専門店

E.B.S STUFF

こんにちは、ナカです。
普段は姉妹店のCRAZYSHEEP FARMにいますが、残念ですが間も無く閉店となりますので、2月からはUNPEUで勤務します。
ブログのほうでも当店取扱商品の情報や自転車にかするアレコレを(自分の偏見たっぷりに)お伝えしていければと思います。

本日のブログはE.B.Sのグラベルロード「STUFF」についてです。
ミニベロ中心のUNPEUですが、昨年から2Fも増床しまして、26インチ以上の自転車にも力を入れています。(今までも扱ってたんですけどね。)

さて、ブログ本文へ移る前に、STUFFについて、自転車について、少し考えを整理してみました。


自分がこの数年気になってる事と、STUFFをオススメする理由について。

”今の時代の価値観で、自転車に求められるものはなんだろうか。”
昔みたいに、溢れんばかりのモノが必要な時代じゃないし、モノで競り合ったり、着飾ったり、そんな時代じゃないような気がしています。

少し前なら、こんな風な乗り方がいいですよ、とか、この製品はこんなに素晴らしいんですよ、と言えていたんですけど、今は人ぞれぞれの乗り方に、僕の経験から少しのアドバイスをする程度になっている気がします。

何をみて美しいと思うかは人ぞれぞれ、となったのは今となっては昔の話で、深掘りすればデュシャンの時代のことかもしれないけど、最近はもっと細かく、もっと深く、人それぞれの”美しさ”があって、うわべだけでは推し量れない背景や中身の美しさも大事だったり、それが自分に何を気づかせてくれて、周りに何を与えられるか、とか、それを介して誰かと繋がったりとか、、、
人それぞれの気持ちを僕等が詮索しても到底手が届きません。

だから僕は、できるだけ長く使えて、自由で、懐の広い、そんな製品をお勧めしたいと思っているのかも知れません。


あらためまして「STUFF」

ジャンル別けをすれば、グラベルロードになるかもしれませんが、ジャンルなんて後づけなので割とどうでも良いと思います。好きに使ってください(笑)

ロードバイクよりもカジュアルで乗り味も固くないし、速く走らないといけないなんて強迫観念もないし、マウンテンバイクみたいに重くない。バッグやラックをつけてもサマになる。
ハンドルも、ドロップ・フラット・プロムナード、なんでも受け入れます。(おすすめはドロップですけど)
とにかく懐が広いモデルです。

元々はクロスバイクやコミューター的な要素が強かったSTUFFですが、時代の流れに合わせて少しづつ設計を変えていまして、現行のものもはドロップハンドルを前提としたジオメトリに変更されて、グラベルロード的な性格に近づいています。

例えば、普段は毎日の足として街なかをスイスイ走り、週末はちょっとタイヤの空気圧を下げて未整地の山道にチャレンジしてみたり。走るフィールドや頻度に合わせて、タイヤの種類も幅広く選べます(700cなら幅42mmまで、650cなら幅47mmまでの設計です。)ので、平日用と休日用でホイールを2セット持っておいても楽しめます。

 

素材について

もちろん作っているのは京都のE.B.Sの工房。日本製のKAISEIのパイプで作られています。
いわゆるクロモリというやつです。クロームとモリブデンを鉄に添加した合金です。
使っているパイプの銘柄は「022」というパイプセットで、ランドナーやツーリング車では定番、ロードバイクでも、軽さよりがっちり感重視の場合は採用されるパイプです。
ちなみに022というパイプの名称の由来は、フレームを組み上げるとだいたい2.2キロになるから。という事だそうです。
もちろんフレームのデザインやサイズで変わりますが、まぁだいたい2.2キロです。グラベルもOKなクロモリフレームとしてはまずまずの軽さです。(どれとは言いませんが、外国製のよく似たモデルよりはだいぶ軽いですよ。)

個人的には、軽さとかスペック的な事を語るのはあまり好きじゃないんですけど、日本人ですし、体格に合った軽さは重要ですよね。
自転車自体はとてもシンプルなので、素材にこだわるのはとても大事な事だと思います。

グラベルロードとしての性格

フレームの設計はグラベルロードらしくやや安定感重視という感じでしょうか、僕は普段はシクロクロスに乗る事が多いんですが、大雑把に言えば、シクロクロスはペダリングやステアリングの反応がよくて、キビキビ、ヒラヒラ。極端に言えば乗り手が車体を抑えながら走る印象ですが、対してSTUFFは安定していて、クロモリらしいしっとり感も十分感じられます。とはいえ、ロードバイクのようなヒタっと地面を追従するような感じよりは軽快です。(もちろん広義でのスポーツ車の中では、という感想です)
特徴的な数値を挙げると、STUFFのBB下がりは65mm。ロード(70mm前後)とシクロクロス(60mm前後)の中間ぐらい。という性格が表れていますね。

ちょっと太めのタイヤで緩い下りの林道なんかをズバーーっと走ったらもう最高に楽しいだろうなぁ。とか32cぐらいのタイヤで大きなバッグをつけてツーリングというもの良いかも、と妄想してしまいます。
タイヤの太さのチョイスだけでもロードにもダートにも振っていける面白さがありますね。

もっと皆さんに体験して欲しいので

さてこのSTUFFですが、上記のとおりKAISEIのクロモリパイプを使って作られています。
クロモリと一言で言っても作っているメーカーや銘柄ごとに個性は違います。その中でも選んでKAISEIを使い続けているのには訳があって。それは実際に乗って・所有して体験していただきたいと思っています。
もともとフレームだけで85000円と、国産ハンドメイドとしてはかなりお求めやすいモデルなのですが、もっと気軽に体験していただきたいので、今までにない低価格な完成車をご提供できないか、スペシャルパッケージを検討中です。
目標は13万円台です。(まだ検討中なので出来なかったらごめんなさい。)

フレーム単体売りとなるとどうしてもちょっとハードルが高くなってしまいますので、まずは一足飛びに完成車で手に入れていただいて、乗りながらカスタマイズしていっても楽しいと思います。
何せ懐の広いモデルですから、皆さんそれぞれのカスタマイズのご要望にも応えてくれると思います。
最先端のスポーツ車と違って賞味期限の長い自転車です。時間をたっぷりかけて皆さんそれぞれの価値観にマッチする一台に仕上げてください。

写真は古い仕様のものも混ざっています。
ベージュの車体が現行モデルになります。